体系的に学ぶことの大切さ



さて、 突然ですが、はじめて数学を学ぶときに、例えば「sin xを微分するとcos xになる。」から学ぶとしましょうか。
この知識は正しいです。 どこも間違っていません。

ですがいきなりこれを学んでも、それはただの暗記なのですよ。 その証拠に、あなたはこの知識を仕事や趣味の中で何かに活かすことが出来ますか? いつどこで、何に使ったら良いか分かりますか?

これはまるでジグソーパズルのピースを真ん中から埋めていくような学び方なのです。
え? そんなの、当たり前だからわかっているって?(笑) ですが、実際にネットの世界にはこの様な情報の断片だけが分散されていることが多いのですよ。
ブログやSNSは構造上、そうなりやすいし、掲示板系や知恵袋系のサイトは特にその傾向が強いでしょう。
ネットから多くの情報を得る現代人は、実は物事を断片的なピースでばかり学んでいるんです。
 
ですが上記のsin xの微分の例のように、その知識だけでは何の役にも立たないから、例えば学校で習う数学は足し算、引き算からから順を追って学んでいくわけです。 四則演算を知らずに微分を理解することは不可能ですからねっ。

そしてこれは物理学にしてもしかりなのです。 先人たちが学校で習う順番や学び方を決めたのにも、ちゃんとした意味があるわけです。 そう、”暗記”ではなく”マスター”するために。
知識の断片を暗記するのに対し、この様な学び方を「体系的に学ぶ」と言います。
つまり学問というものは、体系的に学ばないと自分で使える道具にはならないのです。

私がこのサイト(HP)で心がけていることは、自動車について出来るだけ体系的に記述することです。
断片的な情報ならば、他にもっと詳しいサイトはたくさんあるかもしれませんね。 でも体系的に自動車の構造から、それを理解した具体的な練習方法や走らせ方までを学べるあるレベル以上のサイトというものが、私の知る限り殆ど無かったことが、元々このサイトを作ろうと思ったきっかけの一つでした。

ちなみに本サイトのデザインが(今流行りのものでなく)本のようになっているのも体系的に書くことを意識した結果であり、これは私が常に忘れないように心に留めていることでもあります。
 
まあ私のサイトの話は置いておいて(笑)、昨今は「ネットで情報がタダで手に入るのに書籍を買うのは馬鹿らしい」と思っている人が意外と多いと思います。
ですが書籍というのはすべからく体系的に書かれているのですよ。 だから、そこにお金を払う価値があるのだということを若い世代の人たちは是非とも知っておいてくださいね。

世の中、短時間ですぐにリターンの得られるものばかりだったら良いのですが、何かを本当にマスターするためにはどうしても体系的に学ぶ必要があって、時間がかかるのですよ。

 
「体系的に学ぶことをおろそかにしてはならない」

これは当然ながら、自動車の世界についても同様なのだと私は考えています。
まあ私自身がネットのヘビーユーザーなので、今回は自戒の念も込めて書いておきました。

これからも本サイトでは、運転操作や練習方法についても出来る限り理論的根拠をしっかりと書いて行きたいと思いますので、お楽しみに。


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