BS POTENZA RE-01R

自分の車には、これしか付けた事が無かった。
このタイヤは、何セットつけたか忘れたほど、御世話になったタイヤ。
純正の、S-03がBS製なのと、個人的にタイヤのサイドウォール剛性は高い方が好きなので、
良く比較される、横浜タイヤのアドバン ネオバ(AD07)よりもこちらを選んだ感じ。

が、、、このタイヤはかなり癖があった気がする。
山が減ってきたら、どのタイヤもグリップが低下するのは当たり前だが、このタイヤはグリップ自体はそれほど低下しないが、
タイヤの特性が大きく変化する感じがした。 それにより、操舵特性も大きく変わる感じである。
そのため、ノーマル足の時には、かなり新品時には苦戦した。
(車を落ち着かせるために、空気圧を、冷間で2.8キロ位入れていた程である。)

具体的には、新品時には、ゴム自体のグリップは凄いのだが、いかんせんトレッドのヨレをモロに感じた。
ヨレるのはまだいいのだが、そのヨレが戻る時の、ヨレの「お釣り」がどうにも扱いにくい。
規定空気圧だと、ヨレのお釣りのために、カウンターステアが必要だった程である。

これは、おそらくタイヤのグリップとブロックのヨレ剛性のバランスが悪いため。
正確に言うなら、コンパウンドの摩擦力と、トレッドのブロックのバネレートのバランスが悪い。
わかりやすくサスペンションで例えると、高いバネレートのバネに、弱いダンパーが付いていて、ボヨンボヨンと減衰できない感じ。
だから、あのグリップを出すなら、もう少しゴムを固くするか、ブロックを大きくするなりして、ブロック剛性を上げるべきかな。
もしくは、グリップを落としてヨレを減らすと言う方向も有りですが。

新品時にはそんな感じである。
グリップと、ブロック剛性のバランスがいいのは、大体7分山位かな。
だから、いわゆるフィーリングがいい領域が非常に狭い気がした。

そこで、結果的にタイヤの減り具合により運転スタイルを変更してみることにした。
新品時には、コーナリング中に、ヨレが戻らないように入り口からスライドさせてヨレっぱなしにする運転である。
そうすればヨレが戻るのは、コーナーの出口だけになるので、出口だけ、予測してカウンターを当てればいい。
そうすると、滑りながらも強烈にグリップを発生してくれて安定し、怖くなくコントロールでき、綺麗に走れた。
逆に、山が減ってくると、だんだんオンザレール的に走る方が綺麗に走れ、滑らせると、今度は奥で止まりにくくなって怖くなる。
スキール音も、だんだん鳴かなくなる。

とにかく、操舵特性が途中から大きく変わるタイヤで、タイヤのフィーリング変化は、グリップだけじゃないのだと痛感したタイヤであった。

まあ、車高調を入れてからは、新品時には減衰を固くする事で、バネを動かさず、トレッドを動かすセッティングにしたら、殆ど解決したが…。
それでも、操舵感の基本特性は変わらない。山が減ってきたら、減衰も変更である。
(16インチのため、扁平率の原因もあるだろうが、基本的にコンパウンドも、トレッドパターンも、ケースの構造も同じなので、どのサイズでも感じるのではないだろうか?)

とまあ、、、 このようにタイヤが減ってくると、タイヤのキャラ自体が変わる感じで、運転の仕方まで変えなければならない。
この変化は何とかして欲しい所であった。
特にブロック剛性!!


次に、ウェット性能について:

このタイヤはウェット性能はいいのだが、いかんせん耐ハイドロプレーニング性能が最悪である。
5分山を切ると、60Km/hでも完全に水に乗っかってしまう。
水が薄く溜まっている道など、S2000では危なくて走れた物ではなかった。

ただ、ドライでは、グリップ自体の低下は低く、0分山まで使い切ることができるので、特性変化さえ考えれば、結果的に長持ちするので経済的かも。
(私の運転だと、前後のタイヤが完全に同じタイミングで減るので、より経済的だった。)

ちなみにネオバと比較すると、明らかに発熱が遅い。冬場は、タイヤが暖まる頃にはエンジンが熱ダレしてきて、楽しめる時間が短かった。
逆に、夏場はトレッドがドロドロに溶けて触れないほど熱くなる位で、やっと熱ダレを感じる位であったので、夏場は良かったが。


と、かなり厳しい事を書いたのは、今履いているニューモデル、RE-11が上記の弱点を直してきて、とても素晴らしいからである。

以上

外したRE-01R。知人に頼まれ、早めに交換して譲った。
それでわ、サヨウナラ−、ゼロワンアール。

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