シミュレーターと実車をすり合わせるための三種の神器


 
さて、久しぶりのシミュレーターのお話です。
シミュレーターは若い人を中心に、導入してみた方も多いようですね。

この数年、私も自分なりにかなりシミュレーターをやりこんでみました。
その結果、シミュレーターの有効性や弱点などがほぼ分かってきたため、その結果を書いてみようと思います。
 
まず私が主に使用しているシミュレーターのソフトですが、前回(と言ってもずい分前ですが)紹介したAssettto Corsaというソフトになります。
このソフトもバージョンアップを繰り返して、大分熟成されてきたようです。 またドライブできる車種も相当増えましたね。
(私はPC版を使用しています)
 
そしてハンドルコントローラーですが、結局、大分前にThrustmasterT500RSという物に変えました。
始めはロジテック社のDriving Force GTを使っていたのですが、T500RSはフォースフィードバックを非常に強く設定することが出来、実車と変わらないレベルにすることも可能です。
いえ、正確に言えば実車以上に強くすることも出来て、スピンした時などはセルフアライニングトルクで突き指をしないように注意が必要なほどです。(ゲームセンターのハンドルはケガ防止のために、かなり弱くなっているそうです)
ちなみに私は安全のためにシミュレーターをやる時にはグローブをつけています。 グローブは汗で滑らないためにも、恐らく必須になると思います。
 
このハンドルコントローラーはペダルの踏力も実車に近く(特にブレーキペダルが重い)、シューズを履くことが前提となります。
裸足だと恐らく足の裏が痛くて厳しいでしょう。 結局、 私は専用にわざわざ安物の靴を買いました(笑)。
更にブレーキペダルを重くするためにモジュールがたくさん出ているので、色々カスタムすることも可能です。

T500RSはもう生産終了していて次のモデルにチェンジしていますので、興味が有る方は調べてみてください。
価格は少し高めですが、ロジテック社の物もモデルチェンジをしたため安くはないので、検討してみるのも良いと思います。
フォースフィードバックが弱かったり正確でないハンドルコントローラーだと練習効果が半減しますので、ここはいい物を買うことをお勧めします。
(参考購入先):T500RSの後継品のTG-R   廉価版のT300RS(これでも十分良い)
 
更に高価なハンドルコントローラーとしては、Fanatec社製の物なんかも有ります。
私は使ったことがありませんが、素晴らしく良く出来ているそうですよ。
ただ価格も桁違いだし、買うのも国内に代理店がないので輸入とかが結構面倒くさいようです。
不良品の交換なんかのやり取りも全て英語だなんて話ですので、ある程度の覚悟は必要かもしれません。
ただそれらのデメリットを上回って余りあるほどに良く出来ているそうです。
(業務用のハンドルコントローラーは大体Fanatec製だと思います)
 

さて、製品紹介はこの辺にして話を戻しましょう。

私がシミュレーターを導入した時から今に至るまでの最大のテーマは、

“シミュレーターと実車の運転とのすり合わせ”

です。(ハンドルコントローラーを変えたのもその一環でした)

つまり、シミュレーターは365日、何時間でも無料でノーリスクで練習できますが、それが実車の運転に役立たなければ全く意味がありません。 別にゲームとして遊んでいるわけではありませんからねぇ……。

要するにシミュレーターはシミュレーター、実車の運転は実車の運転と言ったふうに、別物になってしまっては意味がないのです。
私の究極的な目標は、自分の脳がシミュレーターをドライブしているのか、実車をドライブしているのかの区別がつかなくなることなのです。

ですがこれは私にとって、かなり難しいテーマでした。 実際にはやっぱり違うのですよ、実車とシミュレーターは……。
シミュレーターはやり込めば誰でも確実に上手くなります。 きっと子どもでもそうでしょう。
私も始めのうちはカウンターステアをミスってタコった挙げ句に、何度もスピンしながらクラッシュしたものですが、今ではカウンターステアをミスることも殆どなくなりました。
これは実車でやるとかなりリスクが高い練習なのでシミュレーターならではですね。

ところがいざ実車に乗って運転をすると、なかなかシミュレーターの様に余裕を持ってハンドル操作が出来ないのですよ。
そのためにわざわざ雪道なんかを走りに行ったりもしたんですけどね(笑)。
シミュレーターではうまく出来るのに実車では今一うまく出来ない、というよりもシミュレーターとは別の運転をしている気がするわけです。 まあ、マインドセットが別とでも言うのでしょうか。
とにかく気分的にも違う世界の車を運転をしている気がするんですよね。
手足は同じ操作をしているはずなのに、実車ではなかなかシミュレーターの様に深い所まで完璧にコントロール出来る気がしなしのです。
 
よってこれらをすり合わせるために、シミュレーターで会得したものを確実に実車に活かすためにはどうしたらいいかとここ数年色々と考えて、そして色々と部品を試してみて、ついにその方法が(ほぼ)分かりました。
答えはびっくりするほどに簡単です(笑)。 それでも私は実際にやってみるまでは分かりませんでした。
 
シミュレーターと実車をすり合わせるためには、ただ車に3つのパーツを取り付ける必要があったのです。
これは三種の神器とでも言うべきものでしょうか?(笑)
これらは一つずつ付けても効果がありますが、3つ揃うと大幅にシミュレーターと合致するのです。
 

ドライビングシミュレーター自体がまだ最近出現した新しい分野なので、実車への活かし方のノウハウを分かっている人は今はまだ少ないでしょう。
よってこれからそのパーツとパーツの具体的な活かし方を通して、シミュレーターでの練習を実車に活かすための方法を紹介していこうと思います。
もちろんパーツだけでは効果は半減で、意識も色々と変える必要が有ります。
 
もしもシミュレーターと実車をすり合わせることが出来たなら、、、シミュレーターはとてつもないドラテク向上の武器になります。
ええ、従来の自動車の世界を変えるほどに、です。

よってシミュレーターを導入すれば、それこそガチもガチ、めっちゃガチで上手く、そして速くなれるはずです。


Back        Top