神器 その2
さて、
”神器 その1”からだいぶ時間が空いてしまいましたが、そろそろ”神器 その2”を紹介してみましょう。
と言っても、大体想像がついた方が多いかな?
Gが与える恐怖感や操作のしにくさを減らそうと思ったら、ドライバーの体を車体と一体化することが有効なわけで、”神器 その1”はそのための四点式シートベルトでしたね。 ならばその一体具合をより増やすために、次はシートの交換をお勧めします。
いわゆるバケットシートですね。 それも中途半端にセミバケットシートではなく、私は圧倒的に
フルバケットシートに交換することをお勧めします。 この2つは似て非なるものですからね。
でもこれは予想通りでしたかね? まあフルバケットシートのメリットは色々な所に書かれていますが、やはりその剛性感とフィット感がGによる恐怖感を低減させ、運転の操作を大幅にしやすくしてくれます。
つまり、家で
椅子に座りながらシミュレーターをしている状態に近づけてくれるのですよ。
その効果は、きっと
四点式シートベルトよりも上でしょう。
なぜなら、フルバケットシートは恐怖の元であったG変化を、ドライバーに車の状態を把握させてくれる
”データ”に変えてくれるからです。
分かるようになるのですよ、タイヤが数mm滑る感触や、滑る直前に車が発する声(振動など)が手に取るように。
今までシートに消されて曇っていた車の声が、はっきりと聞こえるのです。
そしてこれらは次の操作をするために、とても役に立つ情報なのです。
これで、Gから恐怖感を感じず情報だけを得るという目的にまた前進です。
ならば、「四点式シートベルトよりもバケットシートの方を先に導入した方が良かったのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
ですが普通の人にとっては、フルバケットシートは
少し敷居が高いパーツとなると思います。
その理由として、まず高価ですよね(笑)。
ネットなどで安く売られているシートもありますが、あれらは剛性が致命的に低いそうなのであまりお勧めできません。
軽量化のために助手席だけに入れるなら良いかもしれませんが、運転席に入れるのは「安物買いの銭失い」になる可能性があるでしょう。
他にもバケットシートにはリクライニング出来ない、乗り降りがしにくくなると言った欠点が存在します。
(ただし運転時の疲労については、フルバケットシートは本当に疲れません。そして四点式シートベルトと組み合わせれば、更に疲れにくくなります。)
またドラポジを変えるのが大変なので、複数の人と共有する車の場合には不便ですよね。
これらのデメリットがある所が、私が四点式シートベルトを先にした理由です。
但し純粋に運転の練習をするためと考えれば、フルバケには”神器”と呼べるだけのメリットが有るのですよ。
きっと一度使ったら、これまた純正シートには怖くて戻れなくなるでしょう。
よってもし環境が許すならば、四点式シートベルトよりこちらを先にするのも良い選択でしょう。
バケットシートには四点式シートベルトを通す穴が必ず付いていますしね。
シートについて、一応具体的な製品を言うなら、レカロかブリットのシートが無難だと思います。
やっぱり長年のノウハウがありますからね。 特にレカロは高価ですが、流石と言ってよいほどに座り心地や疲れにくさなんかは良く出来ていますよ。
腰痛持ちの人ならば、レカロ一択でしょう。(私も愛用しています)
現在売られているものならば、実質的に
RS-G
か
TS-G
になるでしょう。
RS-Gは背もたれが起きているタイプで、TS-Gは寝ているタイプですが、体格が大きい人はRS-Gはキツイかもしれないので、TS-Gの方が良いかもしれません。
逆に太ももの横に大きく張り出したサポートが欲しい方は、
ブリッドのシートも良い選択でしょうね。
価格も安いし、スポーツ走行専用と割り切れる方には良い選択でしょう。
ただし乗り降りのしにくさには、相当な割り切りが必要だということをお忘れなく。
いずれにしてもフルバケットシートは調整ができないので、
実際に座ってみて体に合うものを選ぶようにしてくださいね。
さて、フルバケと四点式シートベルトの組み合わせで体が完全に固定されました。
これでシミュレーターとのすり合わせにまた一歩前進です。
続く……
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