時に邪魔する成功体験
さて、練習は進んでいますか??
まあとても難しい練習なので、苦労している事と想像しています。
今回はちょっと技術の話ではなく、自分の運転スタイルをある程度持っている人が陥りやすい、ワナの話でもしてみます。
有る程度の運転の経験が有る人で、前回書いた
ガチで速くなる練習方法の練習をしてみて極端に難しいと思う人、どんなコーナーでも全然できない人は、根本的に自分の走りのスタイルを見直した方が良いかもしれません。
(あるいは車がノーマルでなければ、車のセッティングが極端におかしくてもこの様なことは起こりえます。やはりこの練習も、
始めに乗る車選びの様に無改造のノーマルの車をお勧めします。車種や駆動方式は問いませんが。)
私がよく言う話なのですが、例えば自分が今までに5種類の走りのスタイルを試した事が有るとしましょうか。
そのうち今やっている走り方は、恐らくその中で一番速いとか、良いと思った物でしょう。
例えば実際にタイムを計ったら、そのスタイルが一番タイムが出ているのでしょう。
しかし、今のスタイルは更にタイムアップの可能性のある、
「伸びシロのある走りか?」と言うのを見極める事がとても重要です。
分かりやすくゴルフに例えてみましょうか。
良く自己流でスイングを身に付けたアマチュアゴルファーが、プロにレッスンを受けて正しいスイングをすると、逆に真っ直ぐ飛ばなくなったり、距離が落ちたりする事が有るそうです。
そこで教えてくれているプロに、自己流のスイングで真っ直ぐに遠くまで飛ばして見せて、「ね?やっぱりこのスイングの方が自分には合ってるでしょ?」って言う人が居るそうです(笑)。
まあ気持ちは分かる気がしますが…。
その人は、間違ったスイングをある程度マスターしてしまったため、そこそこの結果を出せてしまっているだけです。
ただ、いくらそれを極めても、それ以上の結果は出ない、
先の無いスイングをしている訳です。
プロが教えてくれた正しいスイングでは真っ直ぐ飛ばないのは、単にそのスイングをまだマスターしていないからです。
それを練習して今のスイングと同程度にマスターすれば、今の間違ったスイングよりもより良い結果が出ると思いますよね?
これは車の運転でも全く同じです。
速くなりたいのならば、始めから「速い運転」の練習をしなければいけません。
始めから、そもそも「速くない運転」の練習をして、いくらそれを極めても、低い所で超えられない壁が来て結局正しい運転の練習を一からやり直すハメになります。
それでは残念ながら、時間を無駄に消費しただけになりますね。
ここで紹介する練習は、恐らく先のある、伸びシロのある、「速い運転」を身に付けるものだと思います。
よって初心者はもちろん、有る程度のスポーツ走行の経験者も、この練習が「極端に難しい」と感じる人は、これを機に走り方を見直して、この練習にチャレンジしてみるのも有りかと思います。
まあ慣れた自分の走りを変えるというのは難しいと思います。
特に、自分が成功体験の有るスタイルを変えるのは勇気のいる事です。
ただ時にはそれが、自分自身で越えられない壁を作っていることがあります。
例えば、、、野球だって、間違ったスイングをしてもまぐれでホームランになることも有りますよね?
この成功体験が、正しいスイングを覚える邪魔をすることがあるのです。
2回に一回とか、3回に一回決まるのならばそれを追い求めてみるのも有りでしょう。
ただ10回に一回とか、それ以下の決定率のものは下手に追い求めるのは止めて、勇気を持って捨てる事も大切です。
モータースポーツにおいて成功体験はとても重要です。
ただし間違ったスタイルでの成功体験は幻を追い求める如しで、時には邪魔になることがあるのです。
ま、わかっていても難しいんですけどねぇ(笑)。
そんなこんなで、良ければ初級者以外の人もここに書く練習にチャレンジしてみてください。
きっと新しい世界が見つかると思います。
以上
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