第一話 プロジェクトD、三矢峠遠征


神奈川県、K村:

三矢峠、T公園パーキングにて。

「カーーーーーーーーン」

「カーーーーーーーーン」


S2000乗り、山田: 「いやー、いつ走ってもこの道は気持ちいいですねぇ、東山さん。」

S2000乗り、東山: 「ですねー。」

山田: 「しかし東山さん、俺が車修理中だった間にかなり速くなったんじゃないの?? ハハ。」

東山: 「いやいや。」

MR-S乗り、大林: 「東山さーん。ああ、山田さんも居たんですか。 あのプロジェクトDが三矢峠に来るって、ホントですか!?」

東山: 「らしいなあ。」

山田: 「この間、Y峠に来たばっかりだろ?? 次は、箱根じゃなかったの??」

東山: 「確かに・・・ 何でこんなところに来るんだろ。 Y峠のついでだったりして(笑)。」

山田: 「箱根に行く前のウォーミングアップかもね(笑)。 完全に、なめられまくりだね。」

東山: 「おっと、パーキングのゲートが閉まる。とりあえず行きますか。 いつものところで。」

大林: 「そだねー。」

山田: 「全く、7時で閉まるのだけが欠点だね。」

山田: 「福田君も来るぅ?」

34兄弟、福田弟: 「あ、行きます。」



喫茶店、アップルツリーにて:

山田: 「そういやあさぁ、何でバトルの日だけ、この道、夜開けられるようになったんですか??」

東山: 「何でも、プロジェクトDのリーダーとか言う人が、村役場に顔が利くらしいんですよぉ。 それで、バトルの日だけ、夜中の12時まで開けといてくれるんだってさ 。」  (この漫画はフィクションです・・・)

山田: 「へぇー。クリスマスイブみたい。 しかも貸切だねっ。」

大林: 「ねえねえ、そんなことより、誰がプロジェクトDの相手するんですかぁ??」

山田: 「ここは、T山峠と違って、チームなんて物はないからなぁ。 夜は7時で道閉まっちゃうし・・・」

東山: 「うーん。 確かに。 まあ、とりあえず今回は俺達で相手するしかないだろ。」

山田: 「そだね。 他にもっと速い奴いるのかも知れないけど、今回は俺達でやらせてもらうかぁ。」



群馬県、秋名湖湖畔:

いつき: 「拓海ぃー、そう言えば次のDの遠征場所、決まったのかぁー?」

拓海: 「うん。また神奈川だよ。 三矢峠って所らしい。 Y峠のすぐ近く…

いつき: 「三矢峠? 聞いた事ねぇ。神奈川といえば、箱根じゃないの?」

拓海: 「うん。俺にも良くわかんねーけど。場所は、涼介さんが決めたから、きっと何か意味が有るんだと思うよ。」

いつき: 「ふーん。そんなマイナーな所に、何か有るのかなぁー…? 凄腕が居るとか??

拓海: 「まあ良くわかんねーけど、行ってみるしかないだろ。」

いつき: 「土曜の夜だったら、俺もギャラリーしに行くよ。」

拓海: 「ところでさぁ、いつき。お前、サーキット走りたいと思ったことないか??」

いつき: 「はぁ?何だよ急に。 うーん、この辺にないしなぁ。 まあ、一度走ってみたいとは思ってるけど。 何でそんなこと聞くんだ?」

拓海: 「いや、別に…。俺って、峠しか走ったことないじゃん? 啓介さんや、涼介さんはサーキットも走った事有るし、今までの対戦相手も、速い奴は、サーキット走ってる奴が多かったからさぁ 。 東堂塾とか、パープルシャドウとか…。 だから、サーキットってどんなところかなーって思って。」

いつき: 「うーん。なるほどねぇ。 確かに、サーキット走ってる奴は、上手い奴多いからなぁ。」

拓海: 「まあ、今はそんなこと考えてる暇はないけどな。次の相手のこと、考えないと。」



群馬県、赤城山:

啓介: 「アニキー、今度の相手はまたS2000なのか?」

健太: 「S2000と言えば、茨城でやったばっかりじゃないですかぁ。」

啓介: 「あのゴッドアームのおっさん。」

涼介: 「ああ、またS2000だ。 だが、今度のS2の相手は、啓介、お前だ。」

啓介: 「ハァー? 上りだろ? こっちはFDだぜ。そのS2、過吸機でもついてるのか? 500馬力出てるとか・・・

涼介: 「フッ。 まあ行けばわかるさ。 それより健太、三矢峠のビデオの撮影は終わったか?」

健太: 「ハイ。」

涼介: 「じゃあ、藤原と啓介に渡しておいてくれ。」

健太: 「ハイ、オッケーです。」


続く・・・

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