ノーマルのFFの走りを見てみる(ちょっと休憩)


さて、 ちょと難しい話が続いたので、今回は少しティーブレークって感じで、息抜いてください(笑)。

それではちょいと、私が練習用に勧めたノーマルのFF車、EUシビックで昔撮影した走りを見てみましょうか。
せっかくだから、世間で速いと言われている、スポーティーな車と走りを比べてみることにしましょう。

それも、どうせ比べるのなら 中途半端な車と比べても面白くないので、トップクラスに速い車と比べてみることにします。
更に場所は、相手の車が圧倒的に有利な「高速ステージで」、ですねっ。

でわ簡単に解説です。
一つ目の映像は、電子制御でとても良く曲がる、ハイテク4駆ターボ車です。
オーナーさんとは仲が良かったので、スペックも知っていますが、これは元ショップデモカーだった車です。
よって、吸排気はもちろん、足廻りから、GTウィング、カナード等の空力系、クラッチ、ブレーキ、コンピュータ等、やる所は一通り全部やってあります。
パワーは300馬力以上、トルクは40キロ以上出ているようです。

しかも、2リッタークラスの車なので、シビックと比べて車重もそれほど重くは有りません。
更に タイヤは18インチのネオバで、まあスペック的には練習用に勧めた様なファミリーカーで、立ち向かう気にならない代物ですね(笑)。

一方のシビックは、一番下のグレードです。
1500ccのNAエンジンで105馬力にトルク13キロ、ディーラーの代車なのでもちろんテッチンホイールのフルノーマル車。
更にタイヤなんて185/70Rの14インチの純正の上、恐らく一回も交換していないらしく、写真の様に古くてヒビだらけでひどい物です。 全くグリップしません。(よくこんな車貸すわぁ(笑))
普通に考えて、 シビックが勝っているのは車重位かな?
まあ、 比較するのには、失礼なスペックの差ですね…。

さて、 以下の映像は、昔友人に一本走ってくれと頼まれて、同じ日に撮った物です。
シビックは私の運転です。
ではさっそく、見てみますか。
(以下のページには、音声付動画が掲載されています。了承の上、見てください。 多分、すぐに消すと思いますのでお早めに…。)

シビックと4駆ターボ車の比較映像

ん?あまり変わらない?
そんなこと有りませんね(笑)。 実際はやっぱり、デモカーの方が速いです。

見る人が見れば分かると思いますが、まず、この私の運転は失敗です。
実はこの時は、初めて助手席に人を乗せて走ったんですが、それを計算に入れるのを忘れてました。
よって、車のフロント部がいつもより重く、ブレーキングでもっと深い角度を付けて横向けて入り、最後まで滑らせていく所が、角度が浅かったためリアのスライドが戻ってしま い、奥でもう一発姿勢を作り直しているのが判ると思います(ちょうどスキール音が変わる辺りです)。

ただ、ぶっちゃけ結論から言うと、一人乗りでもデモカーには勝てません。
それはまず第一に、デモカーのドライバーが中級者ではないからです。
サーキットもガンガン走っていた人で、更に元FF乗りなので、ブレーキングが上手いんですよね。
高速域から、一撃でロックさせる技術を持っている上に、車には電子制御でブレーキを踏むとセンターデフがロックして、4輪で車を安定させて止めるような制御が入っているんです。
何度か横に乗せてもらいましたが、ダウンフォースも強く掛かるし、タイヤのグリップも高いので、目ん玉が飛び出るような制動力を発揮しました。

ブレーキングの上手い、4駆ターボ乗りはかなりタチが悪いですね(笑)。
後は、コーナリングも電子制御を上手く使いこなして、車なりに乗りこなしちゃっているので、シビックとはモロに車の性能差が出ちゃいますね。

ただ、パワーが3倍、トルクは3倍以上、マニュアルとオートマ、太いネオバと細いヒビ入りコンフォートタイヤ、1人乗りと2人乗り、更にハイパワー車に有利な高速ステージといった要素を考えれば、意外とシビックが速いと思いません? ?
(ちなみに、もう少しパワーの有る2リッターの初期型ストリーム(これも代車)だと、助走がもう少し付けられて、メーター読みではコーナリング速度はデモカーとちょうど同じでした 。 がぁ、こっちはタイヤが4輪とも滑っていたので、実際の速度は遅いでしょう。)

まあ、この映像を見てどう思うかはわかりませんが、ノーマルのFF車が、スペックから想像するよりも意外と速いと納得してもらえれば、他人に見せる予定の無かった映像を公開した甲斐が有ったと思います(笑)。


今回の比較はかなり極端で、ちょっと相手が悪過ぎましたが、普通のスポーツグレードの車に、普通のドライバーならば、あんなタイヤのシビックでも十分に対抗できる事は事実です。


ただ念のために一応書いておきますが、真似しないように!!
もしも入り口で車体を回転させられなければ(姿勢が作れなければ)、ハンドルを切っても曲がらずにまっすぐ行って刺さりますし、回転したら、その後にキッチリとコントロールが出来なければスピンします。 (私の運転は、大きくマージンを取っています)

それらの技術は、これからじっくり書いていきます。


てな訳で、今回はちょっと休憩でした。
では次回からはまた、講座に戻ります。

続く…。


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