700円でスポット増しをする (施工編)
さて、それでは施工の話を少し詳しく書いておきましょう。
と言ってもまあ作業自体は簡単な作業なんですけど、はじめてやると簡単なことでも意外とミスするもんですからね。
まずはじめに必要なものを用意します。
以下:
1,瞬間接着剤
2,作業用手袋
3,作業用ゴーグル
4,新聞紙かビニール袋
こんなところで良いでしょうか。 その他のものは適宜用意すればよいでしょう。
1は当然、使用する接着剤本体です。
私は
アロンアルファ(耐衝撃)を使用しましたが、他に良いものがあればそれを選んでも良いでしょう。
2は、接着剤が手につかないようにするために付けることを勧めます。
瞬間接着剤は手にくっつくと意外と厄介です。 ただし手袋によっては接着剤と化学反応をして熱くなるものがあります。
私は軽く火傷しました(笑)。 布系よりもゴムかビニール素材のほうが良いかもしれません。
それとティッシュペーパーも化学反応で熱くなったので注意してくださいね。
3については、ドア周りの上部に施工する時に必須です。 タレた接着剤が目に入ったら大変なので必ず装着してください。
4は上部や横部施工時にタレた接着剤が、シートや内装類に付かないようにするためのものです。
では手順です。
スポット溶接をしてある場所を剥き出しにするために、ドアを開けてゴム製のウェザーストリップを外していきます。
また施工の順番で大切なことは、
上部から始めることです。 また、上部は接着剤が満杯の状態から始めることを勧めます。
理由は、接着剤が減ってくると指で押して絞り出す時に量の調整が難しくなるからです。
ウェザーストリップを上部から外していきます。
図1 ウェザーストリップを外す。 丸い点がスポット溶接の跡ですね。
新聞紙などで内装に接着剤がタレて付かないように養生します。
次にゴーグルと手袋を装着して施工の準備完了です。
上を見ながら接着剤を垂直に持ち、少しずつ押し出して隙間に染み込ませていきます。
この時にどうしても接着剤がタレて手袋につくと思うので、火傷などに注意してください。
結構体勢がきつくて腰が痛くなるかもしれませんが、4ドアなら四箇所にじっくりと染み込ませて施工してきます。
図2 接着剤を染み込ませる隙間
上部が完了したら、作業は7割終了です(笑)。
次に接着剤がまだ多く入っているうちに横部の施工に入ります。
横の部分にはウェザーストリップだけでなく、プラスチックのカバーなどがはまっていることが多いので、これらも外していきます。 通常はネジ等でなくクリップでハマっていると思いますが、わからない方はディーラーに外し方を尋ねてみましょう。
外し終わったら接着剤のボトルを斜め下に向けて、横部に浸透させていきます。
上部よりはかなり楽に浸透させられるはずです。
恐らく接着剤がどんどん隙間に吸い取られて永久に溢れ出ては来ないと思いますが、適当なところでストップしておきましょう。
いきなりたくさん施工しないで少しずつやり、後で調整できるようにすることをお勧めします。
さて、最後に下部です。 ここは一番簡単です。
これもプラスチックのスカッフプレートなどハマっていると思うので、それを取り外します。
後は接着剤のボトルを逆さにして、隙間に浸透させていきます。 この下部が一番効果が高いので、少しずつ施工して後から調整できるようにしておくのも良い方法でしょう。
また下部はタレてくることもなく重力の力で接着剤が浸透していくので、少し粘度の高い接着剤も使用できます。
隙間が広いところなどは、粘度が高めの接着剤で埋めた方が効率が良いでしょう。
私は
セメダインスーパーXを使用しましたが、硬化してからも少し弾力があって衝撃で割れることがなく、とても優秀でした。
全箇所の施工が終わったら、
1〜2時間程度放置して乾かします。 瞬間接着剤とはいっても、たくさん詰め込むと意外と硬化するのに時間がかかったので、多めに時間を見ておいてください。
ドアは開けておいた方が良いと思いますが、ルームランプなどでバッテリーが上がらないように注意してください。
乾いたことを確認したら、スカッフプレートなどのプラスチックカバーとウェザーストリップを戻してきます。
この時にウェザーストリップがガバガバで緩くなることがあります(特に古い車などは硬化していることが多い)。
ウェザーストリップはディーラーで新品を発注することも出来ると思いますが、指でつまんできつくしてから取り付けると意外とキチッと入ったりします。
施工作業は以上です。
この時にもう、ドアを閉める時の音が変わっているかもしれません。
そのまま車を一日放置します。 接着剤をしっかり硬化させるために、一晩ほどは置くことをお勧めします。
翌日、運転した時にはきっと
変化を感じられるはずです。
後の微調整:
ハンドリングがオーバーステア方向に行き過ぎたら、前部を追加施工してみましょう。
逆にアンダーステア方向に行き過ぎたら、後部を追加施工してみましょう。
前後剛性バランスのセッティングについては、
こちらや
こちらが参考になるでしょう。
ちなみにこの施工は補強バー類とは違って
元に戻せないので、当然のながらやる方は自己責任でやってくださいね。
以上。
Back
Top